カイロプラクティックと接骨院・整骨院は、施術の対象とする症状も異なりますし、症状の緩和なのか根治なのかという施術の目的も異なります。
接骨院(整骨院)とは
接骨院(整骨院)は、骨折・捻挫・脱臼・打撲・挫傷などを保険診療の科目として扱うための医療機関です。
例えば、スポーツの試合中に脱臼などをした場合に整復できるのは柔道整復師になります。
接骨院は、柔道整復師という国家資格を持った方が治療します。
接骨院が行える治療は、整形外科学を基本とした外傷を見るためのものです。
肩こりや腰痛、慢性障害である関節炎などは、接骨院の保険科目には含まれていません。
また、姿勢のゆがみに伴う疲労からくる症状については接骨院の専門分野外です。
カイロプラクティックと接骨院との違い
カイロプラクティックは、神経系に着目して身体が本来持っている自然治癒力を回復させることを目的にしているので、そこが接骨院ともっとも異なります。
たとえば、接骨院では、腰や首・肩がつらい時は、患部を電気や温熱を用い、補助的に手技でもみほぐして症状を和らげたりします。
一方、カイロプラクティックでは、つらい症状だけでなく、手技治療をメインにして身体(姿勢)全体を緊張から開放することで、患部を原因から治療して症状も定期的に再発しないようにすることを考えます。
また、脱臼の場合は接骨院の分野ですが、亜脱臼(骨のズレ)の場合はカイロプラクティックの分野になります。
「力が入りにくい」「だるさがある」など、亜脱臼の症状を感じる際は、カイロプラクティックの分野です。
接骨院は保険診療で治療の都度必要な費用も安価ですが、カイロプラクティックの主たる適応疾患については、長期的に見れば、かかる期間も費用もはるかに少なく済むのが一般的です。